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指先について

 

先日同窓会があり茶道部のお茶席と友人と参加していたときのエピソード。

連れの友達(女性)はしきりに隣の小学生を連れた家族連れの奥様を見ていたらしい。 お茶会が終わってしばらくして友たちが開口一番に言った言葉。

 

「ちょっと見た!あの人の指先。」

 

ときどき女性が不思議な視点を持ち合わせていると感じる瞬間である。それは同時に嫉妬なのであるが。

 

私がお茶菓子と抹茶に夢中になっている間、彼女はしっかりと横の女性の指先をチェックしているのだ。彼女いわく、決して目立つ訳ではないのに上品な輝きのピンクだった。さりげないけど甘皮の処理も絶対プロにしてもらっている、という。

ある意味、指先の「謙虚さの完璧な演出」にショックを彼女は受けていたわけです。

皇族の受け入れには馴れているこの私立の幼稚園から大学までの合同での同窓会。特に初等科の児童をもつ家族連れが、ある意味異彩を放つ。

同窓会とは言えども休日なのに夫は隙のない完璧なスーツ。その妻もシンプルなスーツだが、地味だけど誰が見ても上質感のあるものと判別できる。絶対に夫よりも先に歩かない妻。朝早くなのに髪の乱れひとつない上に背筋も伸びている大人しい子ども。

もうなにもかもが完璧すぎて私と彼女など大学から入学したものにとっては本当に苦手な雰囲気だ。

 

「どうして私はこういう女を目指そうとしなかったのかしら。 このタイプの生き方には全く興味が無かったけど、今考えると全然アリだわ。」

 

ある女性の指先ひとつの印象で彼女のキャリア人生を否定するこの威力。私は実際にその「指先」は見ていないが容易に想像できる。

大学の敷地内にある幼稚園がある。母親は幼稚園に送り出す際に手を振ったり、どこにでもある日常の「いってらっしゃい」など一切言わない。 静かに深くお辞儀をして子どもを送り出す紺のスーツのママ友集団を見たときは衝撃であった。

果たして彼女にそんな生き方が「アリ」なのかどうかは疑問だが、その前に一朝一夕で指先を含めた総合的な謙虚さの振る舞いはできるものではない。

 

そう、指先は多くを語るのである。

 

確かにgoldieのコーディネートの撮影をするときの一番の難所は指先を入れたアクセサリーです。 指先を撮影する際はかなり前からスタッフに連絡しない限り撮影は難しい。

それほど指先はその人の内面までも暴露する緊張するパーツともいえるでしょう。

接客をするときにも一番相手の好みや人柄を把握することができるのは間違いなく指先に入れるリング。ちょっとお客様と親密になれるのもこのアイテムのお陰です。

指先は綺麗なことに越したことはありません。が、普段の雰囲気が分る指先であればお勧めするリングがイメージしやすいかもしれません。

ご希望でしたら指先の謙虚さの演出もお手伝いいたします。ぜひご相談くださいね!

 

 

コラム 筆者 Kaida

2011年アッシュ・ペー・フランス入社。 横浜タカシマヤのgoldieにて勤務。 学習院大学大学院仏文学修了。日本フランス語フランス文学会会員。文学とファッション、社会学など顧客様に励ましのお陰で不定期ながらも執筆しております。

 

 

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