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山手線の忘れ物

 

こんにちは横浜店のKaidaです。

今年も早いものでクリスマスケーキや新年のおせちのカタログが普段いくコンビニに当たり前のように置かれる季節となりました。年末といえば気をつけないといけないのが盗難、そして落し物。

以前にこちらのブログで全国で4番目の乗降者数の横浜駅で財布を落としたものの心優しい拾得者のお陰で助かった話をしました。

またあるときは、特徴のあるマリアンヌ・バトルのブローチを帽子につけていた為に東横線の落し物のデーターベースに見事にヒットし戻ってきたお話もしました。そうです。悪意のある人に見つけられない限り、意外なことに電車や駅での落し物は戻ってくるのです。

以前テレビで電車のなかでの変わった忘れ物の特集をしていたのですが、ちょっと気になった忘れ物があります。

それはなんと「お骨」。 火葬場からそのままマイクロバスにのって納骨するとおもっていた私にはどうしても「お骨」がどうして電車の中に置き去りにされるのか謎だったのですが、ベストセラーとなっている『夫に死んでほしい妻たち』を読み、少しだけ謎が解けたような気がしました。

 

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『夫に死んでほしい妻たち』 小林美希著 朝日新書

 

「最大の仕返しは、夫が永眠した時にとっておいてある。

『お骨を可愛い袋に入れて、山手線の車内においてきちゃう!』というものだ。葉子さんがお骨を棚において電車を降りれば、そのお骨は忘れ物としてJRが回収することになる。 他の路線だと自分がやったとバレそうだが、山手線ならぐるぐる回り続けているので、身元が分りづらいだろう。JRの保管期間内に持ち主が現れなければ警察に届けられ、納骨されるという段取りだ。」

同書 <第3章 もう夫はいらない!団塊妻の恨みは骨髄>pp.173

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JRではお引き取りにお越しにならないお骨の忘れ物公表されていません。きっと今日もどこかでお骨がそっと置き去りにされているのかもしれません。

松本清張のミステリー『二階』での女の情念を彷彿とさせます。

聖書のエフェソの信徒への手紙5章21節には「キリストに対する畏れをもって、互いに仕え合いなさい」とあります。

 

妻の妊娠中に飲み会にいく夫

子供を保育園に送っただけでイクメン気取りの夫

週に1回料理をしただけでドヤ顔な夫

昔亭主関白、今濡れ落ち葉の横暴団塊夫

この本では相手に対しての敬意や「畏れ」に欠落している夫達が数多く紹介されています。相手に対しての何気ない日常の中でのちょっとした努力を怠らないように気をつけようと思う私でした。

 

コラム 筆者 Kaida

2011年アッシュ・ペー・フランス入社。 横浜タカシマヤのgoldieにて勤務。 学習院大学大学院フランス文学修士修了。日本フランス語フランス文学会会員。文学とファッション、社会学など顧客様に励ましのお陰で不定期ながらも執筆しております。

FLO Kaida 20160325